博多織は、生糸から作られる絹織物です。
美しい光沢、しなやかな風合い、そして締めたときの心地よさ。博多織ならではの品質を支えているのが、素材である「絹糸」です。
博多織の大きな特徴の一つが、先染めによる絹織物であること。織り上げる前の糸を染め、さまざまな色の絹糸を組み合わせながら、一枚の帯を織り上げていきます。

良質な博多織は、良質な生糸から
絹糸は、蚕が作る繭から生まれます。
その品質は、産地や繭の育成状況、糸の状態など、さまざまな要素によって変わります。そのため、博多織のものづくりでは「どんな糸を使うのか」が非常に重要です。
筑前織物では、約2か月に一度、絹糸を扱う専門商社の方との打ち合わせを行っています。
ブラジルや中国など、生糸の主要な生産地の状況をはじめ、市場動向、繭の育成状況など、最新の情報を共有。さらに、新しいロットの生糸については、実際の製織現場からの意見も伝えています。

「いつ、どれだけ買うか」も、ものづくりの一部
生糸は、ただ必要なときに購入すればよいというものではありません。
今後の生産計画を見ながら、どのくらいの量を、どのタイミングで仕入れるのかを考えることも、博多織を作るうえで大切な仕事です。
市場の状況や生産地の情報を確認しながら、少しでも良質な生糸を確保する。
普段は見ることのできないこうした準備も、一本の帯を支えている大切な工程です。

一本の糸から、博多織の品質へ
博多織というと、献上柄や美しいデザインに目が向きがちです。
しかし、その美しさの土台にあるのは、生糸という素材。
筑前織物では、素材の仕入れから製織まで、現場の声と専門的な情報を大切にしながら、これからも質の高い博多織づくりに取り組んでいきます。
「良い博多織を作るために、まず良い糸を選ぶ。」
そんな当たり前の積み重ねが、博多織の美しさと品質につながっています。
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