普段、私たちが目にするのは、完成した帯や着物。
でも、その帯ができる前に、どんなデザインが描かれているのかを見る機会は、なかなかありません。
もし見ることができるとしたら、筑前織物の工場見学などで、タイミングが合えば見ることができるかもしれないもの。
それが、デザイナーによる手描きのデザイン案です。
すべては、ここから始まる
「今回はどんな帯をつくるのか。」
ある程度の構想が決まると、まずデザイナーがラフスケッチを描きます。
そこからさらにイメージを具体化し、手描きでデザインを起こしていきます。
なぜ、いきなり織らないのか。
筑前織物では、商品開発会議があり、そこで提案されたデザインをみんなで確認します。
そして、会議で合格した作品だけが、次のステージへ進みます。
つまり、この手描きのデザインは、まだ「商品」ではありません。
これから商品になるかもしれない、0から1が生まれる最初の段階。
だからこそ、完成した帯とはまた違った面白さがあります。

今回ご紹介するのは、こんな帯
今回ご紹介する帯は、単純な柄の繰り返しではありません。
帯全体を見たときに、ひとつのデザインとして成立する。
いわば、帯そのものがひとつのストーリーになっているデザインです。
そのため、最初の段階から細かくデザインを起こし、実際に織り出しながら確認していきます。
「ここはどう見えるか。」
「実際に織ると、どんな表情になるか。」
デザインを考え、織り出し、確認する。
そしてまた修正する。
その繰り返しを経て、ひとつの作品が完成します。
完成した帯の、その前に
完成した帯を見ると、当たり前のようにひとつの作品として存在しています。
でも、その前には、
構想 → ラフスケッチ → 手描きデザイン → 商品開発会議 → 織り出し → 確認・修正
という、いくつもの工程があります。

今回ご紹介する手描きのデザイン案は、その最初の一歩。
普段はなかなか見ることのできない、博多織のデザインが生まれる瞬間です。
完成した帯を見るだけでは分からない、ものづくりの裏側。
こうした「完成する前」の姿にも、ぜひ注目してみてください。
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