博多織には、機械織りだけでなく、職人が一本一本の糸と向き合いながら仕上げる**手織り(手機)**の技術があります。
筑前織物では、博多織の伝統技術を未来へつなぐ取り組みの一つとして、手織り工房を設置しました。
一越一越、職人が仕上げる手織りの博多織
手織り工房では、職人が織機に向かい、糸の状態を確かめながら一越ずつ丁寧に織り進めていきます。
昔ながらの紋紙を使った製織方法で、職人の手によって「タン、タンタンタン」と、独特のリズムで緯糸を打ち込みます。
最初の「タン」は、帯の両端にある耳をつくるための打ち込み。
その後の打ち込みでは、博多織ならではの高い経糸密度と、しっかりとした太い緯糸をきっちりと織り込むため、三度の打ち込みを行います。
機械では再現しにくい、職人の感覚と経験が生み出す風合い。
それが、手織りの博多織ならではの魅力です。

博多織DCをきっかけに生まれた手織り工房
この手織り工房は、博多織DCのスタートと一期生の卒業に合わせて設置しました。
博多織の技術を学び、次の世代へつなげていく人材を育てること。
そして、実際に職人の仕事を見て、博多織のものづくりを身近に感じてもらうこと。
そんな思いから、筑前織物の手織り工房は始まりました。

手織り工房から、博多織を体験できる場所へ
かつて筑前織物では、手織り工房で博多織の手機製作を継続的に行っていました。
しかし、時代とともに機械織りの博多織作品への需要が増えたこと、生産が追いつかなくなったこと、そして展示販売スペースが手狭になったことなどから、現在は工房を大型ショールームへと変更しています。
現在のスペースでは、博多織の歴史を知ることができる展示や、博多織について学ぶ講義、製作工程を体験できる機会など、単に商品を見るだけではない「体験型のスペース」へと進化しています。
伝統をそのまま残すのではなく、時代に合わせて役割を変えていく。
それもまた、伝統産業を未来へつなぐために大切なことだと考えています。


手織り作家の作品も積極的に取り扱っています
筑前織物では、自社で製作する博多織だけでなく、個人で活動する手織り作家の作品も積極的に取り扱っています。
手織り作家にとって、作品をつくることだけでなく、それを多くの方に知ってもらい、実際に手に取ってもらう機会をつくることも重要です。
筑前織物では、福岡・東京・京都の本支店ネットワークを活用し、手織り作品を紹介する場を広げています。
これは商品の取り扱いだけではありません。
一人でも多くの手織り作家がものづくりを続けられる環境をつくり、日本の手織り文化や博多織の技術を次の世代へつないでいくことも、私たちの役割の一つだと考えています。

手仕事だからこそ伝わる、博多織の魅力
一本の帯が完成するまでには、糸の選定、デザイン、紋紙、製織など、さまざまな工程があります。
その中でも手織りは、職人の技術と感覚が直接作品に表れるもの。
一越一越を丁寧に積み重ねることで生まれる、手織りならではの表情があります。
筑前織物は、これからも博多織の伝統技術を大切にしながら、新しい時代に合ったものづくりと、手織り作家を支える取り組みを続けていきます。
▪️一点に込められた思い手織り作品は、こちらへ
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