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Fan’s Voice① 株式会社ななほう

Fan’s Voice① 株式会社ななほう

Fan’s Voice

筑前織物や私自身の仕事を通じて出会った、さまざまな人やビジネスとのつながり。
「Fan’s Voice」では、その中でも特に魅力を感じた人たちを中心に、出会いのきっかけや仕事を通じた関わり、そこから生まれたご縁などを紹介していきます。

仕事だけでは見えない、その人の魅力や考え方、そして人と人とのつながり。
さまざまな出会いを通して感じたことを、幅広く発信していくシリーズです。

 

 

 

 

第一弾は、株式会社ななほうの代表取締役 刑部優美帆さんです。

現在は、静岡県で地域密着型の着付け教室や和箪笥の整理整頓などを行う「ななほう」を運営されています。知り合ってから約12年仲良くさせていただいています。

ぜひ、刑部さんと私(筑前織物)との出会いや、いろいろとお互い悩みながらも進んでいる私たちの一部をご覧くださいませ。

 

 

会社名
株式会社 ななほう

代表取締役 刑部優美帆

設立
2022年(令和4年)1月18日

住所
〒431-0431 静岡県湖西市鷲津5001

代表番号 080-6920-8597

▪️ホームページ https://shop.7ho.jp

▪️Instagram  https://www.instagram.com/nanaho_kimono/

 

 

文:株式会社 ななほう 代表取締役 刑部優美帆

 

出会い 未来を感じて

2014年、私が福岡県のある呉服店と一般社団法人の事務局をさせていただいていた頃、筑前織物さんのお二人がお店に来てくださいました。

そして「一般社団法人イマジンワンワールド KIMONOプロジェクトに参加したい。」と、そうお話しして下さいました。私はその日のことを、今でもよく覚えています。(※1 世界各国の文化や歴史をモチーフにした213の国と地域の着物(振袖・帯)を、日本全国の職人たちが制作したプロジェクト。当時は6か国が完成。)

「そんな風に言ってきてくださるなんて嬉しいな!」と同時に、単純に「積極的でカッコいい」と、思いました。

私は当時呉服屋歴2年目の、着物の初心者でした。

博多織というと、「普段使いに主に親しまれる帯」と聞いていたので、単純に「博多織でつくる振袖に合う華やかな帯ってどんな帯だろう。」と、思いました。

振袖に合わせる博多織とは、誰もがイメージできていなかったと思います。

ただ、筑前織物さんのお二人は迷いがなく、

「できると思うんです!」

「やってみたいんです!」

笑顔で言葉を重ねられていました。
そんなお二人の姿に私も不思議と、まだ見ぬ帯に「どんな帯が生まれるんだろう」と胸がドキドキワクワクしました。

それが私の筑前織物さんとの出会いです。

 

 

平成27年6月29日西日本新聞さまに取り上げていただいた頃

 

 

ものづくりは、五感

KIMONOプロジェクトでは、それぞれの国の文化や歴史、美しさを着物や帯で表現していきます。筑前織物さんが最初に担当してくださった国は、フィリピンでした。

今は本やインターネットで何でも知ることができる時代です。

そんな中、筑前織物さんはスポンサー様のご協力のもと、実際にフィリピンを訪れました。

そこで筑前織物さんが心を動かされたのは、大きな葉を切ったときに現れた紋様、
建物の屋根裏に編み込まれた椰子の葉、そして夕暮れになるにつれて刻々と表情を変える光の色。

その時、その場所でしか出会えない景色を、一つひとつスケッチされていたということです。

 

 

 

完成した帯を初めて見たときは、不思議と優しい風が吹いてくるような気がしました。

フィリピンの空気や光が目の前にあるような‥。

筑前織物さんの帯は、まるで俳句のようです。

ほんの一瞬しかない風や光、空気や温度を、一本の帯に映し出されていました。

 

 

 

筑前織物さんのものづくりは、カタチを作ることだけではなく、
作り手が心を動かされた瞬間までも届けてくれるものなんだ。と、感じさせていただきました。

 

 

 

ものづくりの本質的な素晴らしさに触れさせていただいたことを今でも感謝しています。

 

 

写真:フィリピンをイメージし制作された帯

タイトル 「光と生命」

フィリピンを照らす光、そしてそこに住む人々。

生活の一部となっているヤシの木。

生命の循環をイメージされています。

ものづくり〜伝統と革新〜

そして「博多織で、どんなふうに表現されるんだろう。」と思っていたフィリピンの振袖に合わせる帯は、いままで見たことのない博多織でした。

通常の倍以上の経糸を使われ柄を作り、経糸の上げ下げを4倍にしボリューム感を現され、フィリピンの夕暮れのグラデーションは、ビビットな彩色で華やかさを演出されていました。

 

 

 

またフィリピンの国旗の色目をさりげなく経糸に入れられるなど、
技術の素晴らしさに加えて、相手を想う愛というか優しさというのが基盤にあることを知った時、深く感動しました。

「伝統は想いから、挑戦することで未来へつながる」という事を教えていただいた気がしました。

「新しいものづくりには抵抗がある。今売れているものを作り続ける方が安心。」と、よく耳にしていましたし、それに、どう考えても新しいものを生むのにはパワーが必要です。

けど筑前織物さんは、パワーが漲っていて、生み出しを楽しみながらカタチにしていく。

そんな姿がとても力強く感じました。

私は、作られた人の想いは必ずそのものに宿り、その想いは身にまとう人へ伝わると思っています。

私は筑前織物さんの帯が大好きです。

何か大切なことがある日、大好きな方に会いに行くときなど、緊張する時など筑前織物さんの帯を締めます。

作り手の想いが宿った帯は、その気持ちまで一緒にまとわせてもらっているような気持ちになります。

筑前織物さんのものづくりのパワーや愛情は、私にとっお守りのような存在です。

 

写真:湖西市公式テレビ番組・動画 「知っトク!週刊こさい」のMC

帯:博多織(筑前織物)

 

 

21年には、お声がけをいただきTBS「水曜日のダウンタウン」さんから生まれた“帯”の特別番組「すてきに帯らいふ」にも出演する機会をいただきました。

 

 

 

 

静岡県出身の私で少し不安だったのですが「いつもの刑部さんで大丈夫です~」といっていただき、博多織の帯を締め一生懸命日本三大帯の討論会に参加させていただきました(笑)
とても緊張していたのですが、好きな方々のものを見につけると、一人ではないような力が湧くような、勇気をいただける気持ちになります。

 

 

令和3年12月TBS「水曜日のダウンタウン」様 特別企画【すてきに帯ライフ】

 

そして見事、日本一に輝くことが出来ました(笑)

 

 

鷲津駅前 ななほう

 

 

私は2023年、静岡県湖西市の鷲津駅前で「ななほう」という小さなお店を始めました。

着付け教室と、箪笥の中の着物の整理整頓のお手伝いから始まったお店です。

呉服の仕事やKIMONOプロジェクトに携わるようになってから、たくさんの着物や帯、そして、それを生み出す方々と出会わせていただきました。

 

 

 

 

その中で私はずっと、

「自分は着物を通して、何を届けたいんだろう?」と考えてきたように思います。

その答えの一つが、

「温かい人が、心を込めて作ったものを、その想いと一緒に届けたい」

ということなのかもしれないと、最近思います。

そう思えるようになった原点の一つが、筑前織物さんとの出会いでした。

技術が素晴らしいから。

博多織だから。

有名な織元さんだから。

もちろん、それも魅力の一つだと思います。

でも私が筑前織物さんの帯をお客様に届けたいと思う一番の理由は、その帯の向こうに、ものづくりを楽しみ、挑戦し、相手を想う「人」が見えるからです。

だから最近、男性のお着物や浴衣をご提案するときには、筑前織物さんの帯を少しずつご紹介させていただいています。

 

 

 

帯を一本選ぶ時間も、その人にとって何か少し前を向くきっかけになったり、自信になったり、お守りのような存在になったりするかもしれない。

 

 

 

私自身が筑前織物さんの帯から力をもらっているように。

そんなものを、その人の人生の中へお渡しできる呉服屋でありたいと思っています。

 

 

 

博多織と湖西 ~受け継がれるベンチャー精神~

博多織の好きな理由はもう一つ歴史にあります。

鎌倉時代(1241年)の商人・満田彌三右衛門と、聖一国師という方のベンチャー精神です!二人は、中国へ渡り6年間過ごし織物の技術を取得されたということ。

帰国後は、独自の工夫を重ね発展して行きました。
そしてその約250年後には、その子孫が再び中国に渡り研究を重ね、
博多の地で育まれた織物として「博多織」と名付けられたということです。

780年以上受け継がれながら、挑戦をし続けている博多織。

こんなにも永く受け継がれながらカタチが続いていく、そして更に進化していっていることにも尊敬の気持ちが湧き、憧れの気持ちは深まります。

因みに、私はこの話を聞いたとき、ある人と重なりました。

トヨタグループの創始者である豊田佐吉翁です。

豊田佐吉翁は、日本産業の礎を築かれたと言っても過言ではない、
想いをカタチにされていった方で私たち湖西市民の誇りの偉人です。

 

イラスト:豊田佐吉翁イメージ

 

佐吉さんも携わり開発された織機は今でも動いていて、私はその織機で織った着物と筑前織物さんの帯の組み合わせが好きです。

博多織と、そんな着物を身につけたら、無敵になり元気と勇気をいただける!そう思っています。

 

 

写真:佐吉翁が携わり開発された織機で織られた着物と、筑前織物さんの帯、湖西市で

未来へ

2014年、筑前織物さんのお二人が、

「できると思うんです!」

「やってみたいんです!」

と笑顔で話される姿を見たとき、私はまだ見たことのない帯に、未来を感じてワクワクしました。

それから十年少し。

振り返ってみると、筑前織物さんとの出会いから私は、ものづくりの本当の豊かさをたくさん教えていただいたように思います。

その土地へ行き、自分の目で見て、心を動かすこと。

受け継いできた技術を大切にしながら、新しい表現に挑戦すること。

そして何より、その先にいる人を想ってものをつくること。

伝統とは、ただ同じものを守り続けることではなく、そこに込められた想いを受け継ぎながら、新しい価値を生み出し、未来へつないでいくことなのかな、と今は思っています。

その姿は今、鷲津駅前で小さな呉服屋を営む私自身の仕事の支えにもなっています。

 

そして今度は、私にも一つ、まだ見たことのない未来があります。

いつか静岡県湖西市の「ななほう」で、筑前織物さんの展示会を開くこと。

そして、お客様と一緒に筑前織物さんを訪ねるツアーをすること。です。

私が筑前織物さんから感じてきた、ものづくりの力や、人の温かさ、身につけることで湧いてくる元気や勇気を、今度は私の暮らすまちの方々へ届けてみたいと思っています。

2014年、私がまだ見たことのない帯にワクワクしたように。

今度は「ななほう」で、誰かがまだ見たことのない着物の世界に出会い、未来にワクワクしてくれたら。

そんな日を夢見ながら、私も着物を通して、人の温かさや想いを一つひとつ届け続けていきたいと思います。

 

 

 

ななほう情報

▪️令和8年7月   浜松いわた信用金庫さまの「伴走支援」、日本経済新聞に掲載

▪️令和6年6月   中日新聞さま(社会面一面)と1面「言の葉」『絣ハンカチで故郷湖西PR』

▪️令和4年3月   浜松いわた信用金庫第3回チャレンジゲート創業部門 優秀賞 受賞 

▪️令和3年12月   TBS「水曜日のダウンタウン」特別企画【すてきに帯ライフ】出演

 

 

 

 

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